人形劇を通じて伝えたいこと
「障碍があっても普通に暮らせる地域作り」を目指して、子供たちへの啓発活動を「人形劇」で取り組むことにしました。 「共に暮らせる地域作り」には、直接的な障碍者支援の他に、子どもの頃から障碍のある人への「共感と理解」が必要だと考えたからです.
アメリカでは、障碍を持つ子どもたちが最も良い環境で教育を受ける必要性を説く、法律に直接答える形の人形劇を開始していました。 その資料を取り寄せて、参考にしながら、試作試演を繰り返しながら、人形劇プログラムを作りました。

◎なぜ人形劇なのか?


   
障碍を理解しましょう、というとき、私たちはよく「車椅子体験」や「視覚障碍体験」などを思い浮かべます。 また学校では、障碍のある方を招いて体験を聞く、という取り組みも福祉教育の一環として実践されています。しかしながら、車椅子に乗っても、アイマスクをしても、あくまでも「疑似体験」でしかなく、 一時のこととして通過してしまいがちです。 また、障碍当事者への質問では、「こんなこと聞いたらわるいかも・・・」という遠慮が生じるのも事実です。
「遠慮」もまたバリアのひとつなのです。

★人形は各々、「障碍のある子供」という設定で作られています。
劇の中で人形たちは、自分の障碍について、普段感じていることを語ります。人形を介することにより、こどもたちは一呼吸おいてさまざまな質問することができます。 「なぜ車イスになったの?」「なぜ耳が聞こえないの?」と障碍の原因を聞いてくる生徒もいます。
この「なぜ?」という疑問から、障碍に対する関心がはじまり、共感や理解へと進みます。
ここに、「人形劇で伝える」という意味と効果があると確信しています。

 
◎どんな劇なのか?


  
人形には固定したキャラクターがあります
「車椅子の女の子」「知的障碍の男の子」「聴覚障碍の男の子」「知的障碍の子どもの母親」、それに「障碍のある子と一緒にいる健常者の友人」です。人形の子どもたちは全員、小学校3年生という設定です。

劇は2部構成です。
まず劇中劇の「赤ずきん※」その後、人形と観客との対話部分、の2部構成です。
こどもたちはまず、車椅子に乗っている赤ずきんちゃんや、耳の聞こえないおおかみに驚きますが、ストーリーはよく知られているので楽しみながら見ることができます。
赤ずきんの劇が終わると、人形たちが再度登場し、自己紹介と自分たちの障碍について、困ることや悲しいと思うことなどについて話します。人形の問いかけに対して、観客のこどもたちは活発に手を挙げて、発言や質問をしてくれます。
時間は通常約40分ですが、子どもたちの発言の出方によってはそれ以上になることもあります。
 注※「3匹のこぶた」「やまなしもぎ」の時もあります。

★PTA主催の公演や保護者も一緒に見る場合、また保育園幼稚園等幼児対象の場合、中学生対象の場合などでは、その都度、内容や障碍についての説明などに変化を持たせています。



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